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毎年イタリアで開かれる世界ピザ職人選手権大会は、イタリア全土はもとより、ヨーロッパ、アメリカ・カナダなどの北米、スウェーデンなどの北欧、インド、オーストラリア、アジアの国々と、世界中からピザ職人が集う、ピザ職人の祭典です。
大会は3日間にわたり大きなスポーツアリーナのような会場で行われます。
競技として数々の部門があり、参加者数も年ごとに増えました。特に地元イタリアの職人にとっては、この大会に出場して良い評価を得ることが、ピザ職人としてはもちろん自分の店の評判にもつながるため、とても真剣にチャレンジしてきます。
ピザレストラン・ヒッコリーのチームは、2000年の第9回大会から連続出場し、特にアクロバティカ部門で好成績を残しています。
大会について
開催時期 | 毎年4月の上旬。大会は3日間。 |
開催地 | ミラノから車で3時間程度の、生ハムで有名なパルマ地方。2012年までは、温泉で有名な街“サルソマジョーレ”で行われていたが、2013年からはやはりパルマ近郊の“パルカッサ”が開催都市になった。 |
大会名 | 世界ピザ職人選手権大会(伊:CAMPIONATO MONDIALE DELLA PIZZA)。 2007年の第16回大会から、4年ごとに「ピザ・オリンピック」と呼び、国別対抗競技が行われるようになっている。 |
開催者 | ピザ窯や器具のメーカー、ピザ業界紙、ピッツェリアチェーン店や個人店舗などからなる業界団体が合同で開催。 |
参加国 | イタリア全土はもとより、世界各国からが選手がやって来る。2014年大会には29カ国の人々が参加した。 |
主な種目
1枚500g程度のピザ生地を与えられ、5分間でどこまで大きく、穴を開けずにのばせるかを競います。美味しいピザを焼き上げるためには生地を均一にのばすことが重要です。向こうが透けて見えるほどまで薄く大きく、穴を開けずに制限時間の中で伸ばす訳ですから、慎重に慎重にピザを投げ広げていくのです。一回一回、観客からはドヨメキが聞こえてきます。
ピザ職人として求められる「速くのばす」技能を競うもの。大会側よりピザ生地を与えられ、120g程度の生地5枚を規定の25cmの大きさまでのばし、時間を競います。会場には粉が舞い、パンパーンと小気味良くピザをたたきながらリズムを付ける競技者の姿からは、迫力と緊張感が伝わってきます。
生地の仕込み、のばし、ソース、トッピング内容、焼き方などを総合的に審査員が評価し、技術を競います。審査員はひたすらピザを食べ続ける事になり、審査員にとっても過酷な競技です。ヒッコリーは2001年『マンマ・ジャポネーゼ』、2002年『カーポロ』で、外国人部門で受賞しました。
ピッツェリアで、ピザの前菜として提供するのにふさわしい料理を提案し、その味を競います。審査員の目の前で調理するため、かなり緊張する競技です。2011年にヒッコリー総料理長の小熊シェフが見事に入賞を果たしています。
音楽に合わせてピザを回し、伸ばす技術を使い、パフォーマンスを行います。2分程度の制限時間がありますが、そこはイタリア、あまり気にしていない様子で、年々長くなる気がするのです……。ピザを2枚、3枚と使ったり、肩を転がしたり、高くほうり投げたり。それはそれは楽しい雰囲気です。
上記の個人種目を、複数のメンバー、チームで行う競技です。ストーリー性のある演技、技を追究するパフォーマンスなど、チームによってカラーはまちまち。団体競技なのでチームワークが大切で、私達ヒッコリーの得意とする分野です。2000年大会では3位、2001年は2位、2002年には6位入賞を果たしてきました。チーム同士で交流が生まれ、大会が一番盛り上る競技です。
ピザ生地を使って様々な飾りを作る、プレゼンテーション競技。思いもかけないようなアイデアが毎年飛び出し、見るのがとても楽しみな競技です。街では、ショーウインドウを、こういった細工物で飾るピザ店も、よく見かけます。